連載:大迫先生が薦める「不要不急のセレクト7」⑬

2020年05月25日|category:News 

第13回:編集者・ライターをめざす方へのエッセンス本(2)

今回は,読ませる学者・評論家の紹介です(敬称略)。
対象の捉え方やライティングの手本にしたい点に触れました。
セレクトの基準は,以下です。
 ・中身以上に表現・文章力を優先
 ・広範なジャンルから選出
 ・現役で活躍されている著名な方(〜60代)

稲垣栄洋(植物学)「たたかう植物」他 

 わかりやすくテンポよく,例示や比喩の使い方も秀逸。
 説明記事ライティングの手本。福岡伸一もそりゃ巧いですが。

國分功一郎(哲学)「暇と退屈の倫理学」他

 コロナ共生に合う本? こんなお題で400頁以上論を展開し,
 退屈させず読ませ切る。秘訣は,文が短くリズミカルなこと。

内田樹(思想・評論)「街場の○○」他

 「コレって私が感じてたこと」と村上春樹が錯覚させるように,
「コレって私が考えてたこと」と錯覚させる技法(喩え)は鏡。

井上章一(建築史・風俗史)「京都ぎらい」他

 いけずなモノの見方で,「コレって世間が思ってた」という
 常識の薄皮をはぎとる達人。切り口や論理展開の術も学べます。

与那覇潤(歴史学)「知性は死なない」他

 6年前「中国化する日本」で度肝をぬかれた気鋭の歴史学者。
 2年のうつ病生活から復帰。文体の変化が感じとれます。

六車由実(民俗学)「驚きの介護民俗学」他

 民俗学者から介護支援スタッフという異色の経歴。
「聞き書き」取材やルポの書き方の参考になりましょう。

斎藤美奈子(文芸評論)「文章読本さん江」他

 大御所も斬りまくり。レビューの参考にしたいが,難しいか。
 ナンシー関の後釜が見当たらないよう,彼女の後継も皆無?
※このほか無難なところですが,岸政彦,中島岳志,熊野純彦,大澤真幸,若松英輔,宮地尚子,岡本隆司(敬称略)らも,ライティングの参考になります。

以上,お役立て頂ければ幸い。

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